会社設立の6つのメリット

会社設立の6つのメリット

次は会社設立のメリットについて伝えていきましょう。

以下のメリットに魅力を感じる方は、個人経営よりも会社設立のほうが適している可能性があるでしょう。

 
1.社会的な信用性が高い

個人経営に比べると、会社は社会的な信用性が高いといえます。つまり、銀行などの金融機関から融資を受けやすく、世の中の企業や消費者からも評価されやすくなるようです。

社会的な信用性は、人材を採用する際にも役に立つでしょう。信用性が高ければ優秀な人材が集まりやすいので、人材探しに余計な手間やコストがかからないです。

 

2.資金調達の手段が多い

金融機関から融資を受けやすくなるのに加えて、株式会社では株式を利用することで資金を調達ができます。資金調達の手段が増えれば、資金繰りに悩まされるシーンも少なくなります。

また、金融機関から融資を受ける際に、第三者保証人などを求められるケースが少ない点も会社設立のメリットになります。

 

3.節税の手段が豊富

会社設立では、所得税に加えて累進性の低い法人税が課されるので、節税の手段は個人経営に比べて多いでしょう。経費として認められる範囲が広い点も、会社設立の大きなメリットになります。

また、会社の場合は経営者自身や家族に対しても、自由に給与を支払うことが可能になります。

 

4.決算期間を自由に決められる

会社の税務処理では、決算期間を自由に決めることができるのです。決算月を自由に決められるので、繁忙期などの売上状況に応じて決算時期を決めることで、経営計画や資金計画を立てやすくなります。

 

5.失敗しても再チャレンジできる可能性が高い
法人は個人経営と違い有限責任となるので、仮に倒産をしても出資の範囲でのみ責任を負うことになるのです。つまり、会社設立は倒産時のリスクを抑えやすく、ひとつの事業に失敗しても再び必要資金を貯めて再チャレンジしやすい手段になります。

それに対して個人経営では、借入や税金の未払い、仕入先への支払いなどに関して、全て自分で責任を負わなければならないのです。

 

6.赤字を繰り越しできる期間が長い

個人経営の場合、会計処理時に繰越できる期間は3年と定められています。

それに対して、会社設立では繰越期間が9年と比較的長く設定されているのです。

そのため、事業を始めてから数年間売上が少ない場合には、会社設立のほうがリスクを抑えやすいでしょう。

 

会社設立の4つのデメリット

会社設立にも当然デメリットはいくつか存在するのです。

細かく見るとさまざまなデメリットが存在しますが、以下ではその中でも特に意識しておきたいデメリットを紹介します。
 


1.独立や廃業に手間やコストがかかる

会社設立をする際には、定款作成や登記が必要です。

また、廃業をする際にも解散登記や広告などが必要になるので、会社設立では独立時・廃業時の両方で手間やコストがかかるのです。

手間を省くために専門家に依頼するケースも見られますが、その場合にも依頼するコストが発生するので注意しましょう。

 

2.運営の手間やコストを抑えにくい

個人経営に比べると会社は規模が大きくなりがちなので、どうしても運営に手間やコストがかかります。登記内容の変更といった事務作業も多いため、場合によっては事務をこなす人材が必要になります。

このようなランニングコストが経営を圧迫するケースは珍しくないので、運営にかかる手間やコストとは真剣に向き合う必要があるのです。

 

3.税務処理にコストがかかる

法人の会計処理・税務処理は複雑なケースが多いので、素人がひとりで済ませようとすると膨大な手間になります。

そのため、会計処理・税務処理に関しては会計士などに依頼するケースが一般的ですが、そうなるとどうしてもコストが発生するのです。

経営者が処理をすることも不可能ではありませんが、スムーズに進まないと経営に集中できない恐れがあるので、会計処理・税務処理は専門家に任せたほうが無難です。

 

4.自由に経営できなくなる恐れがある

株式会社を設立する場合は、株主に経営方針に関して意見される可能性があるのです。

そうなると、経営者は株主の意見を反映せざるを得ないため、会社設立では自由に経営できなくなる可能性もあるでしょう。

特に増資による資金調達を検討している方は、経営者の権利が減ってしまう恐れがあるので注意が必要になります。