潰れる店と勝ち残る店の違いを3つ解説

潰れる店と勝ち残る店の違いを3つ解説

1.最初にコンセプトをしっかりと練ること

『コンセプト作りは大切』と耳にすることが多いと思いますが、本当に大切になります。
 
そしてコンセプトを創る前の段階で、まずは「自分は飲食店を通してどんな目標を達成したいのか?」を考える必要があります。
 
その目標が達成できている状態が、あなたにとっての「繁盛店」となっているハズです。
 
たとえば、あなたの目標が「土日は休んで子どもと遊ぶこと」なのか「たくさんの店舗オーナーとなって、高級マンションに住むこと」なのかで、お店の規模や狙うべき売上は変わってくるでしょう。
 
そして大前提として、この目標に向かって「あなたが楽しく働いているところを想像できるお店」に創り上げていく必要があるでしょう。
 
なぜなら「楽しい」と思えなくなった時から「地獄」が始まるからなのです。

コンセプトは「お客様がお店に訪れたくなる理由」
「あなたが楽しく働ける場所」が大前提にあった上で、「あなたがどんなお客様にどんな価値を提供したいのか」を考えます。
 
コンセプトとは、簡単に言えば「お客様が(また)お店に訪れたくなる理由」になります。
 
たとえば私の創業店「人類みな麺類」では、
 
「上司に怒られ気落ちしたサラリーマン」がフラッと立ち寄り、味や接客すべてに感動して『明日からまた頑張ろう』と思ってもらえるお店がコンセプトです。同じような状況下で『また行きたいな』と思い出して貰えるとベストになります。
 
他に例を出すと、「都会に疲れたOLが、仕事を忘れてランチを食べられるやすらぎの場所」などです。
 
このようなコンセプト(一本の軸)があって、はじめて
 
・商品(味や見栄え、商品数など)
・接客(元気が売りか、おしとやかさが売りか?)
・雰囲気(内外装・演出・テーマ性)
・値段
・場所
 
などが決まっていきます。
 
あなたは、どのような時にどのような場所でどのような人に『また来たい!』と思ってもらいたいですか?
 
言い方を変えると、「お客さんがあなたのお店を選ぶ理由」がありますか? となります。

 


 
2.料理だけでなく経営を知ること

特にラーメン業界に浸かっていると感じるのが「味への追求」です。
 
たしかに味はめちゃくちゃ大切だと思いますが、飲食店経営は「料理」+「経営」が求められるのです。
 
「経営」の視点で言うと、
 
・しっかりと数字管理できること
・スピード感をもって変化に対応できること
・現状を分析できること
・社員・アルバイトを教育したり、任せられること
・接客をしっかりと出来ること
・コンセプトに沿った店づくりが出来ていること
 
などなど挙げだしたらキリがありませんが、上記のような能力が必要になります。
 
飲食店は「2年で50%が廃業する」というデータがあるとおり、参加は簡単でも存続が難しい業界なのです。
 
あなたの「人生の目標」を飲食店を通して実現したいのであれば、しっかり「経営」に目を向けていきましょう。 

3.どこかで経験を積んでおくこと
上で挙げた「経営を知ること」にも繋がるお話です。
 
「味づくり」にせよ「接客」にせよ「営業時間外のすべてのこと」にせよ、どこかで一度は経験してから開業した方が良いでしょう。
 
あなたは初めて見た料理を『レシピを見ずに作れ』と言われて作れますでしょうか?
 
何度も食材を調達して作り直せば、いつか作れるかもしれませんが。
 
でもよっぽどのお金持ちではない限り、「飲食店の開業」は人生の一発勝負になるでしょう。
 
にも関わらず、大した経験も積まずに開業するのは博打中の博打でしょう。
 
それでいて『飲食店は地獄だ…』なんて言ってると、もう意味が分からない状態です。
 
食べログの評価要素を見てみると分かりますが、
 
・料理・味
・サービス(接客)
・雰囲気
コスパ(割安感)
・酒・ドリンク
 
という項目に分かれており、一つでも0点があれば評価は大きくマイナスになります。
 
それどころか、「接客が悪いと再訪しない」という人が82%もいます。
 
つまり評価は「足し算引き算」ではなく「掛け算」であり、一つでも0点があれば最終評価は0点と変わらないのです。
 
料理を学ぶことは当たり前ですが、「お店づくり」のすべてに一度は触れてから開業した方が良いとおもいます。
 
ちなみにラーメン開業塾など「飲食店開業の塾」がありますが、以下の理由からあまりオススメはしません。
 
・飲食は机上の空論では語れないため、なによりも「現場」での経験が大切
・塾で流行るお店が作れるなら、誰も地獄なんてみない
・塾に行く人は「経営の答え」を求めがちだが、経営に答えなんてない